ものづくり補助金とは|対象になる枠・補助上限額・申請の流れを解説

Xでシェア LINEで送る

ものづくり補助金とは|二つの申請枠を持つ生産性向上の補助金

ものづくり補助金とは、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、中小企業・小規模事業者が生産性向上につながる革新的な新製品・新サービスの開発や、海外需要の開拓に取り組む際の設備投資費用の一部を補助する制度です。運営は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金事務局(全国中小企業団体中央会)」が担っています。現在は第23次公募が実施されており、公募期間は2026年2月6日(金)から2026年5月8日(金)17:00までですが、電子申請システムでの受付自体は2026年4月3日(金)17:00からしか始まりません。申請は電子申請のみで、GビズIDプライムアカウントの取得が前提になるため、公募要領を読み込む前にアカウント準備から始めておくと安心です。

対象になる事業者|日本国内に拠点を持つ中小企業・小規模事業者等

補助対象者は、日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有し、応募申請の時点で常時使用する従業員が1人以上いる中小企業者等に限られます。中小企業者等の定義は業種によって資本金・従業員数の基準が異なり、製造業・建設業・運輸業などは資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業は資本金5,000万円以下または従業員100人以下がおおまかな目安です。ゴム製品製造業や旅館業など一部業種には個別の例外があるため、自社がどの区分に当たるかは公募要領の別紙で確認してください。なお、グローバル枠のうち海外への直接投資に関する事業を行う場合は、日本国内に加えて海外にも補助事業の実施場所を持っていることが必要です。

補助上限額・補助率|『製品・サービス高付加価値化枠』と『グローバル枠』

ものづくり補助金には大きく2つの申請枠があります。1つは、革新的な新製品・新サービス開発のための設備投資を支援する「製品・サービス高付加価値化枠」で、補助上限額は従業員数1〜5人で750万円、6〜20人で1,000万円、21〜50人で1,500万円、51人以上で2,500万円です(補助下限額は100万円)。補助率は中小企業が1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者が2/3となっています。もう1つは、海外事業を実施しながら国内の生産性を高める取り組みを支援する「グローバル枠」で、補助上限額は一律3,000万円(下限額100万円)、補助率は中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3です。補助事業の実施期間は、高付加価値化枠が交付決定日から10か月、グローバル枠が交付決定日から12か月とされています。どちらの枠も、既存製品・サービスの単なる改善ではなく、顧客に新たな価値を提供する革新的な開発であることが前提です。

対象になる経費|機械装置・システム構築費が必須

補助対象経費の中心になるのは機械装置・システム構築費で、両枠ともにこの経費区分が必須とされています。そのほか、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費も対象に含まれます。グローバル枠のうち海外市場開拓(輸出)に関する事業に限っては、海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費も追加で対象になります。 > 💡 単に機械装置やシステムを導入するだけで、新製品・新サービスの開発を伴わない取り組みは補助対象外です。『何を導入するか』だけでなく『その設備で何を新しく生み出すか』まで事業計画に落とし込む必要があります。

賃上げに取り組むと上限額・補助率が引き上がる特例

ものづくり補助金には、賃上げに取り組む事業者向けの特例が2つ用意されています。 - 大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例:従業員規模に応じて、各枠の補助上限額が1〜5人で最大100万円、6〜20人で最大250万円、21人以上で最大1,000万円引き上げられます。 - 最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例:所定の賃金水準の事業者が最低賃金の引き上げに取り組む場合、補助率が2/3に引き上げられます。ただしこの特例を適用する場合、基本要件のうち事業所内最低賃金水準要件は除かれます。 この2つの特例は併用できません。また、小規模企業・小規模事業者や再生事業者向けにすでに補助率2/3が適用されている場合は、補助率引上げの特例を重ねて使うことはできない点にも注意してください。

申請前に知っておきたいスケジュールのずれと注意点

第23次公募は2026年2月6日に始まり、申請の締切は2026年5月8日17:00(厳守)です。ただし電子申請システムでの受付自体は2026年4月3日17:00からしか始まらないため、『公募は始まっているのに申請フォームがまだ開いていない』という期間がある点に注意してください。採択発表後の交付申請は、原則として採択発表日から2か月以内に行う必要があり、交付申請から交付決定までの間には事務局による経費の精査が入るため、交付決定額が申請時の補助金申請額より減額される場合もあります。また、同一法人・事業者が今回の公募で複数の事業を申請することや、他の法人・事業者と同一・類似した内容の事業計画を申請することは補助対象外とされ、故意又は重過失によるものと判断された場合は次回以降の公募での申請が制限されます。

まとめ|自社に合う枠・制度はKANAEの検索から

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)第23次公募は、革新的な新製品・新サービス開発を支援する『製品・サービス高付加価値化枠』と、海外事業の生産性向上を支援する『グローバル枠』の2枠があり、賃上げに取り組むことで上限額や補助率がさらに引き上がる特例も用意されています。申請はGビズIDプライムアカウントが必須の電子申請のみで、公募期間と電子申請受付開始日がずれている点にも注意が必要です。自社の取り組みがどちらの枠に当てはまるか、ほかにも使える補助金・助成金がないかを確認せずに準備を進めると、対象外の経費のまま計画を立ててしまったり、より条件の良い制度を見逃したりすることがあります。KANAEの検索から、目的や業種に合う補助金・助成金をあわせて確認してみてください。

参考情報

ものづくり補助金 総合サイト(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金事務局) — 公式情報を見る

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(第23次公募) — 公式情報を見る

ものづくり補助金のご案内|補助金活用ナビ(中小機構) — 公式情報を見る

自社に使える制度を探す

目的別・業種別に補助金・助成金を検索できます。