早期再就職支援等助成金とは|中途採用拡大コースの支給額と要件を解説
公開日: 2026.10.13
早期再就職支援等助成金「中途採用拡大コース」とは|制度の目的
早期再就職支援等助成金の中途採用拡大コースとは、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで中途採用を拡大し、雇い入れた中途採用者の賃金を雇入れ前と比べて5%以上上昇させた事業主に支給される、厚生労働省の助成金です。都道府県労働局とハローワークを通じて申請を受け付けています。 早期再就職支援等助成金は複数のコースで構成されており、このうち中途採用拡大コースは、賃金上昇を伴う中途採用の拡大に取り組む事業主を対象にしています。「中途採用を増やす」ことだけでなく、「採用した人の処遇を引き上げる」ことまでをあわせて求めている点が、このコースの特徴です。
支給対象となる中途採用者の要件|新卒採用との違い
支給対象になる労働者には、次の条件が定められています。 - 新規学卒者・新規学卒者と同一の枠組みで採用された方以外の「中途採用」により雇い入れられたこと - 雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として、期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)として雇い入れられたこと - 雇入れ日の前日から1年以内に、申請事業主の事業所で雇用・出向・派遣・請負等により就労したことがないこと - 雇入れ日の前日から1年以内に、申請事業主と親会社・子会社の関係にある事業主や、役員を兼務している事業主などに雇用されていないこと 💡正社員に限らず、期間の定めのない契約であれば対象になりますが、パートタイム労働者は対象外になる点に注意してください。
支給対象となる措置|中途採用計画・中途採用率・賃金5%上昇の3条件
このコースを受給するには、次の取り組みをすべて満たす必要があります。 1. 中途採用者に適用される雇用管理制度(募集・採用以外の労働時間・休日・雇用契約期間・評価処遇制度・福利厚生等)を新規学卒者等と同じ内容に整備したうえで「中途採用計画」を策定し、労働局へ届け出ること 2. 計画期間(6か月または1年)中に支給対象者を雇い入れ、支給決定日までに事業主都合で解雇しないこと 3. 中途採用率について、計画期間中の中途採用率を前年同期と比べて5ポイント以上拡大するか、(計画期間が1年の場合に限り)計画期間中の中途採用率自体を50%以上にすること 4. 支給対象者のうち、雇入れから6か月以内に離職した人の割合が20%未満であること 5. 支給対象者の賃金について、雇入れ前の直近事業所の賃金と、雇入れ後6か月間の各賃金支払日の賃金を比較し、いずれも5%以上上昇させたこと > 中途採用率は「期間中に雇い入れた中途採用者数 ÷ 期間中に雇い入れた労働者数 × 100」で算出し、計画期間中の値から前年同期の値を差し引いた「中途採用率拡大目標値」が5ポイント以上かどうかで判定します。社内の採用実績を数値で把握していないと、計画段階でこの基準を満たせるか判断しにくい点に注意が必要です。
支給額|通常助成20万円・成長要件加算10万円の仕組み
支給額は、支給対象者1人につき通常助成20万円です。これに加えて、ローカルベンチマークの財務分析結果(総合評価点)がB以上であるか、給与等受給者一人当たりの平均受給額を直近2年度で比較して5%以上上昇させているなど、一定の成長性が認められる事業所であれば、1人につき10万円が加算されます。 支給額には上限があり、1事業所・1年度あたり支給対象者20人分までです。対象者が多いほど支給額は増えますが、青天井ではなく、年度ごとの上限を踏まえた採用計画を立てる必要があります。なお、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主は、直近の正規雇用労働者の中途採用比率を公表していることも受給要件に加わります。
受給手続きの流れ|計画届出から支給申請までのスケジュール
申請は次の流れで進みます。 1. 中途採用計画の策定:計画の開始日の前日から起算して6か月前の日から、計画開始日の前日までに、中途採用計画(変更)届・支給要件確認書などの必要書類を管轄の労働局へ届け出ます 2. 中途採用者の雇用管理制度の整備・対象者の雇入れ・賃上げ・中途採用率の拡大:計画期間(6か月または1年)中に実施します 3. 支給申請:計画期間の終了日の翌日から起算して6か月を経過する日の翌日から2か月以内に、支給申請書などの必要書類を管轄の労働局へ提出します 💡中途採用計画の届出は、計画の開始前でなければ受け付けてもらえません。中途採用者を雇い入れてから「この助成金が使えそうだ」と気づいても、計画届出が間に合っていなければ対象にならない点は特に見落としやすいポイントです。
まとめ|申請前に確認しておきたい注意点
中途採用拡大コースは、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで中途採用率を拡大し、採用した人の賃金を雇入れ前と比べて5%以上引き上げた事業主に、1人あたり20万円(成長要件を満たせば30万円)を支給する制度です。ただし、計画の届出は中途採用の開始前に行う必要があり、賃金5%以上の上昇や中途採用率5ポイント以上の拡大といった数値基準を、採用活動を始める前に満たせる見込みがあるかを確認しておくことが欠かせません。 中途採用計画を労働局へ届け出ずに採用を進めてしまうと、あとから要件を満たしていることに気づいても対象にならないことがあります。自社に適用できるかどうかは、他の雇用関連の助成金とあわせて早めに確認しておくと安心です。KANAEの検索では、目的や業種から中途採用拡大コース以外の補助金・助成金もあわせて確認できます。
参考情報
早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)|厚生労働省 — 公式情報を見る
早期再就職支援等助成金(賃上げ関連助成金パッケージ)|厚生労働省 — 公式情報を見る
早期再就職支援等助成金ガイドブック-中途採用拡大コース-(令和8年4月8日時点版)|厚生労働省 — 公式情報を見る
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